WORKS
設計事例
車と空間を「クローズアップ」
中川運河と県道が交わる交差点に建つ、既設店舗の建て替えです。
当該敷地は三方が道路に面しており、敷地を挟んだ南北の道路に高低差がある特徴的な敷地形状です。
建て替え前は北側道路がお客様のメイン出入口となる道路であり、南側道路へ抜ける敷地内通路が急勾配となってしまうことから、近年の低床車両に対応した敷地内通路を確保することが課題となっていました。
原因である高低差を解消するためにショールームの床高さを下げたことにより、結果として交差点から見て建物の半分が地面に埋まったような、独特な形態となっています。
エクステリアでは外壁にとりつくルーバーと白いフレームの凹凸により、まるで建物が地から生えるような縦に伸びるデザインとなっており、垂直方向の伸びやかさを感じられるファサードとなっています。
また、ガラス面の配置にメリハリをつけ、内部の様子を見え隠れさせることでフルオープンに見せる従来のショールームとは違い、展示車両とその空間のクローズアップ効果を演出しています。
インテリアでは木目調の内装材をベースに使いながらも天井材に緊張色である白を、床材に無機質なモルタル調の色彩を取り入れることで、開放的で温かみがありながらも適度な緊張感をもった空間となっています。
また、天井高5.5mのショールームは非常に開放的でありながらも、下がり壁やアクセントの庇を設えることにより空間に変化を持たせています。
木目調ルーバーで仕切られた商談スペースは、中央に配したサークル展示からの視線をやわらかく隔て、プライバシーに配慮しつつも開放感を適度に保つ工夫を凝らしています。
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竣工
2023年1月
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用途
自動車ショールーム
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構造
鉄骨造
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延面積
1,853.05㎡
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階数
2階