透析シャント手術に特化した、血管外科専門のクリニックです。
敷地は、インターチェンジや地下鉄駅からほど近く、車や電車でのアクセスに優れる一方で、高層の集合住宅が隣接する住宅地に位置しています。

建物の開口部は、患者様の来院が受付から視認できる南側のFIX窓と法規上必要最低限に抑え、プライバシーに配慮しました。

また、患者様を外までお出迎えしたいという要望から、アプローチには車が寄り付けるよう鉄骨造の庇とし、少ない柱で深い奥行と広い間口が確保できる計画としました。
庇ラインを建物に対して斜めに構えることで、南側の自然光を完全に遮断することなく、安心感のある囲われたアプローチ空間としました。

内部空間は、対面で座って受付ができるカウンターや、血管をイメージしたクリニックのロゴにも使用している赤系や青系の色を診察室の壁やサインに用いるなど、患者様への優しさとわかりやすさを随所に施しています。
また、待合空間は木の構造体を露出させることで高天井とし、限られたスペースでも広々とした印象を与える計画としました。