旭川トヨタ自動車様として約20年ぶりの新築店舗の計画であり、既存店舗の規模拡充を図ったリニューアルプロジェクトです。
敷地が三角形の形状をした土地であったため、ショールームや自動車修理工場、車両置場などの必要機能を配置するゾーニングが難しい条件でした。
道幅が広い幹線道路に面した位置に、エントランスやショールームなどを敷地形状に合わせた不整形な形で配置させることで、修理工場や車両置場といったスペースを大きく確保でき、敷地を有効活用した計画が実現しました。
ショールームを2階に設けることで、ガラスのカーテンウォールを建物の間口いっぱいに使うことができ、明るく開放感の高い空間にてお客様に過ごしていただくことができます。
室内外ともに暖色の木目をアクセント色として採用することで、親しみやすい印象を演出しています。この木目をガラスのカーテンウォールに面した階段部の内装材に採用し、1・2階を連続させることで、より印象的な空間が建物の内からだけでなく、外部からも見え、全体として洗練された意匠を目指しました。

また、積雪や凍結といった寒冷地に適応する建物仕様として、地元の設計事務所と共同で設計することで対応しました。具体的には、断熱性確保のための複層ガラスの採用や、外構部のロードヒーティング、樋の凍結を防ぐために縦樋の凍結防止設備など、一般地域には無い設備が挙げられます。
他にも、雪庇対策として風下となる外壁を立ち上げたり、雪の吹込みを防止する防雪ネットを設けたり、積雪時期にも有効に利用できる屋根付き車両置場など、寒冷地に応じた建物形態を踏まえ設計いたしました。