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設計事例

CHUNICHI DESIGN

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クリニック/ 内科

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たけもと脳神経外科

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浮き壁が「鍵」なクリニック 名古屋市天白区

住宅街の緩やか傾斜地に建つクリニックです。
前面道路は住宅街の主要幹線道路となっており、歩行者や車通りが多い立地です。患者様が通院したくなる開放的な空間と、プライバシーを守る閉鎖的な空間の両立を計りました。

プライバシーの観点から閉鎖的になってしまいますが、居心地をよくするためには開放的であることが重要と捉え、ファサードデザインと空間デザインは、共通して「閉鎖的で開放的」の相反するものをテーマとしており、異なる手法で表現しています。
内装デザインはサービス・ホスピタリティ空間の代表ともいえるホテルライクなデザイン要素を取り入れ、医療空間におけるサービスの質の向上を目指しました。

  • 竣工

    2023年9月

  • 用途

    診療所

  • 構造

    鉄骨造

  • 延面積

    351.01㎡

  • 階数

    2階

鍵形状の下がり壁

<道路から建物全景をみる>

道路面に設けた無装飾の垂れ壁は、内外の見え方を分ける主役となっています。

ファサードの「閉鎖性」と「開放性」

<アプローチから歩道をみる>

道路側のファサードにある壁を浮かせることで視線の行き止まりをなくし閉鎖感を無くしています。
天井のルーバーによって目線を誘導する効果を持たせています。

屋外からのみ視線の制限

<アプローチから道路に面する下がり壁をみる>

道路に面する壁を浮かせることで、道路からの視線を制限しています。樹木上部を吹抜けにすることで閉鎖感を無くしています。

開放感をひきたてる石の壁とコンクリートの床

<エントランスにて受付から外部をみる>

石目調タイルの壁とコンクリートの洗い出し仕上による床により、厳粛な雰囲気のあるエントランスとしました。
空間の先ににある外部の開放性を厳粛な雰囲気を通ることで、より開放感が感じられる効果を持たせています。

シンプルな受付カウンターと自由度の高い荷置台

<エントランスから受付をみる>

木と石目、鉄のみで構成した受付カウンターです。シンプルな構成でデザインすることで重厚感と清潔感を演出しました。
荷置台は受付カウンターと独立させることで、位置の自由度と奥行をとることができます。

インテリアの「閉鎖性」と「開放性」

<受付から待合室全景をみる>

左右が壁で覆われている為、閉鎖的な間取りになっています。
待合室奥に光庭を設け、視線が抜けることで開放感がより感じられる工夫を採り入れました。
サッシ上部にミラーを配することで、天井が続いているように見せ、目線の抜き方に2種類の視覚効果をもたせています。

床材はモザイクタイルを採用しています。タイルを使用することでワックス掛けが不要になりランニングコストを減らせます。また、タイルを使用する場合、通常は内床用の300角や300×600角タイル等を使いますが、モザイクタイルとすることで床表面に凹凸ができるため、より滑りにくくなります。

視線の行き止まりをなくす

<受付から会計待合をみる>

どこからみても視線が抜けるよう窓を設けることで、視線の行き止まりをなくし閉鎖感を感じない空間としました。

診察待ち時間も寄り添う家具配置

<待合室にて光庭ををみる>

待合室はI型に椅子を配した待合スペース、L字に配した待合スペース、単独で椅子を配した3エリアに分けています。
I型配置は待合モニターが良く見え、L字配置は待合の雰囲気を感じられる配置となっています。単独で椅子を配したスペースは光庭を目の前に落ち着ける場所となっていることで通っていただく患者様の体調に合わせたレイアウトになっています。

閉鎖感+開放感=安心感

<受付から会計待合をみる>

道路面の下がり壁により囲われる空間の中、下部は視線の抜けをつくることで閉鎖感の中に開放感が生み出し安心感を感じられる雰囲気としました。
暖炉は火傷などをしない蒸気暖炉とすることで空間を豊かにしつつ加湿の効果を担っています。

無機物と有機物の対比

<駐車場からエントランスをみる>

ミニマルなデザインにすることでエントランスをわかりやすくしています。
入口に設けた蛇籠はお子様が走って駐車場に飛び出さない安全策としていると同時に、無機質なファサードに有機質のマテリアルを入れることでアクセントとしてデザインしています。

近隣に溶け込み、寄り添う

 

<歩道からアプローチと下がり壁をみる>

計画地は住宅街であることから、歩道側の下がり壁により道路に漏れる光を制限し、歩道をやさしく照らします。
下がり壁は夕方以降、空の景色を反射させることで金属独特の質感により柔らかく周囲に馴染むようデザインしています。

光に影よるファサードデザイン

<駐車場から外観をみる>

樹木の陰影を外壁に照らし出すことで昼間にはみられないファサードデザインになります。
無機質な壁面に照らされる樹木の影が柔らかい雰囲気をつくり出します。