東京都世田谷区の甲州街道に面する、約40年の間地域に根差してきた店舗の建替です。
都内を東西に横切るこの通りは交通量も人通りも非常に多いことから、建物として存在感を示すことは非常に重要なテーマのひとつであり、命題でした。

計画敷地の通り沿い間口は約75m。建物の高さ制限が厳しいことを逆手にとり、広い間口を活かした建物全長約67mのWide＆Lowで迫力のあるファサードとしました。木目調のルーバーやライン照明により水平基調を整えた伸びやかなエクステリアは、通りゆく人々にひと際の存在感を放ちます。

広い間口に並行する形でレイアウトされたショールームは、通り側をカーテンウォールによる開口とすることで、街路樹の木漏れ日が差し込む明るくも落ち着きのあるスペースに。また、木目調の天井ルーバーや壁際を優しく演出する間接照明によって、自然な色調を感じられる心地よく上品な空間としました。一方でプライバシー性が求められる商談スペースにはガラスフィルムや目隠しの植栽をあしらうことで、訪れた利用者様に快適に過ごしていただける工夫を凝らしています。

２階に配置したサービス工場は、ストールや車路に余裕のあるスペースを確保することでスタッフの皆様が安心・安全に作業できるレイアウトとしました。白を基調としたシンプルで清潔感があり、視認性の高いデザインテーマとしました。

また、災害時に自動車から建物へ給電できる充放電設備（V2X）や太陽光発電機、断水時にも衛生的な水を供給できる貯水タンクを設ける等、デザインと機能を兼ね備えたハイスペックな店舗に生まれ変わりました。